イナテック大辞典

特集:イナテックで活かされる、理系の力 でんき・でんしけい【電気・電子系】イナテックの[保全]の仕事とは?電気制御のプロの現場に潜入!

デンキ・デンシ系学科の力が活かされる仕事シーン

製品加工のサイクルタイムを短縮せよ!

製品加工のサイクルタイムを短縮せよ!

自動車部品の量産工場にとって、部品の加工速度を向上させていくことは最重要課題です。そこでネックとなるのが工作機械の改善です。その現場では、電気制御のプロである保全スタッフが活躍しています。

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「……」動作がニブイ工作機械のケツを叩く方法。

「……」動作がニブイ工作機械のケツを叩く方法。

「工作機械の動作で、Aの作業からBの作業に移るまでに無駄がある」。製造現場でのこうした課題は、実はよくあることです。部品を加工するには、削る・磨く・穴を開ける・洗浄する…などいくつもの工程があり、例えば「穴を開ける」という一つの工程にかかる時間をサイクルタイムと言います。サイクルタイムの短縮は量産工場にとって必須課題です。改善には工作機械の加工スピードをあげるという手法がよく用いられます。課題点は例えばこんなことです。工作機械が部品に第一の穴を開ける。「……(しばしの沈黙)」。次の穴を開ける作業に入る。この「……」の時間を無くす際に活躍するのが、電気制御の専門家である保全のスタッフなのです。

原因のほとんどは、機械の動作をコントロールする電気回路の問題。

問題になっている工作機械の制御盤を開け、シーケンサーとパソコンをつなぎます。どんな信号で機械が動作しているのか…パソコンの画面上でモニタリングをしながら、原因をしらみつぶしに調べていきます。そうすると、「Aの動作からBの動作に移る際に、無駄な電気回路を挟んでいる」…という事実が特定できたりします。改善点が見つかればしめたものです。無駄な回路に改良を加え、機械のスピードアップをはかります。中には、改善によって1時間あたりの加工数を9個も上積みできた…という事例もあるほどです。ただ今度は、機械の加工スピードに人間が追いつかなくてひと苦労…なんていう後日談も出てしまいましたが。

作業者の「ポカ」を無くせ!

作業者の「ポカ」を無くせ!

何台も同じような設備が並ぶ工場内。その中で、同じ作業を長時間繰り返す現場の作業者。人間ですから、必ずと言っていいほどミスが出ます。そうした「ポカ」を無くすために、電気制御の力が活躍しています。

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うっかりミスを削減する「ポカよけ」システム。

うっかりミスを削減する「ポカよけ」システム。

機械に部品をセットする。起動スイッチを入れて加工をスタートさせる。その間に次の機械に移動する。加工が終わった製品を取り出して、さらに次の工程へと移動させる。…工場の作業者は、同じような機械がたくさん並ぶ中を回りながら、同じ作業を長時間繰り返します。人間ですから、必ずミスが起こります。加工を終えたはずの部品なのに、同じ機械で同じ加工を繰り返してしまうことがあります。機械から部品を取り出すべき時に、うっかり忘れてしまうことがあります。そうしたミスを防ぐにはどうしたら良いのか?人間のミスを警告してくれるシステムを作ればいいのです。

完全オリジナルでシステムを構築していく。

例えば、間違ったところで設備に起動をかけるとブザーが鳴り、起動しなくなるシステム。あるいは、正しい場所に部品をセットして起動しないと、機械が作動しないような電気制御。イナテックの工場内には、こうした「ポカよけ」システムを至るところで見ることができます。これらの全てがオリジナルです。電気制御のプロである保全スタッフが、生産ラインで起きているミスを事細かに調査し、それらを防ぐためにオーダーメイドで構築します。「自分たちでできることは、なんでもやる」ことが、イナテック流。任される仕事の幅が限りなく広いので大変さはありますが、その分、多くの経験を積める現場です。

設備の故障原因を探り出せ!

設備の故障原因を探り出せ!

数百台の工作機械が毎日稼働を続ける量産工場です。当然ですが、機械の故障は日々、同時多発的に発生します。だからと言って、長時間生産を止めるわけにはいきません。すぐにでも修理が必要です。

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設備の故障原因を特定し修理する、機械の医師。

設備の故障原因を特定し修理する、機械の医師。

「保全の人間は病院の医師と同じようなもの」とは、あるベテランの言葉です。設備の故障が起きたと聞けば現場に駆けつけます。製造の作業者に、どんな症状か?何をしている時に起きたのか?頻繁に起こるのか、それとも初めての症状か…事細かにヒアリングを重ねていきます。まるで問診を行う医師のように。しかし、故障原因を特定するのは楽じゃありません。例えば、過電流を知らせる異常コードが出ていたとしても、一番の問題は「なぜ過電流が起きたのか」を解明することなのです。しかし、経験の浅い技術者だと原因の特定に非常に時間がかかってしまうもので、ある新人もそうした事態に直面していました。

無数にある可能性の中から、たった一つを探り出す。

「過電流」が起こってしまう原因は、それこそ無数に考えられます。そもそもの電力供給装置であるアンプの故障、アンプからモーターにつながる線の損傷、モーター本体の故障、モーターに付属するセンサーの劣化、あるいは電気的な問題ではなく機械的な問題であるかもしれません。数え上げればキリが無いのです。経験が浅いと陥りがちなのは、その一つひとつを地道に調べていく…という方法を選択してしまうことです。設備の修理をする際に重要なのは、スピードです。修理中は生産ラインを止めてしまいますから、何よりも早い復旧が必要なのです。ベテランであればすぐに原因を特定できるのですが…そうなるまでには多大な経験が必要です。ちなみにこの時の正解は「アンプそのものの故障」でした。修理にとんでもない時間をかけてしまったその新人は、先輩にたっぷりと怒られてしまったそうです。

でんき・でんしけい―【デンキ・デンシ系学科の力が活かされる仕事シーン】

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